症例 1
症例:
スパーテル採取 29歳 未婚未妊 検診 性周期23日目
主訴:
水様帯下多し
診断:
子宮膣部びらん
提供施設スライド
判定
N/C比の高い、深層型扁平上皮系の異型細胞を、散在性〜小集塊状に認める。核肥大と強い核形不整を認め、核縁の肥厚、クロマチンの増量を認める。 背景には、炎症性細胞は見られるものの壊死様の物質は認められず、清浄であると考える。立体的な核形不整は異質であるが、異型細胞が比較的モノトーンな印象があり、上皮内癌を考えClassMと判定した。
事前鏡検施設スライド
判定
背景には特記すべきことはない。N/C比90%以上の旁基底型扁平上皮細胞が孤立散在性や合胞状小集塊状に出現している。裸核状細胞も散見され核形は類円形で緊満感があり、核クロマチンは不均等に分布、粗大顆粒状に増量している。N/C比80〜90%程度で核形不整(+)でsevere dysplasiaを疑う細胞も見られるが、全体としてはCISの所見と思われる。
組織診断
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判定:扁平上皮癌、非角化型、Jb期
核形不整の強いモノトーンな異型細胞の浸潤を認める。表層部分でも角化の傾向はほとんど認められず、細胞診の所見と類似していると思われた。