標本作製法
1)細胞を採取後、針のみを生理食塩水が入った別の注射器に付け替え、空のスピッツに吹き出す。
2)検体の採取量により処理法を変える。
採取量少:検体を直接オートスメアのセルに入れる。
採取量多:1500rpm10分遠沈、上清を除去、濃度を調節し、沈渣を生食に再浮遊後セルに入れる。
採取量多く血性:1500rpm10分遠沈、上清を除去、1.2%シュウ酸アンモニウムで溶血。再び1500rpm10分遠沈、上清を除去、沈渣を生食に再浮遊後セルに入れる。(溶血する時は必ず溶血前の標本も作成する)
3)オートスメア装置にセットし、1500rpm、5分遠心し、95%アルコールにて15分以上固定、染色。
*採取量が多い場合と溶血操作による遠沈を、3000rpm5分にしている施設、及びオートスメア遠沈を、2500rpm3分にしている施設もある。
採用理由
採取現場に出向くための時間的余裕がない。直接塗抹法に比べ、標本作製の技量に左右されにくい。
長所:標本の乾燥を防げる。スライド枚数の減少により、鏡検時間、材料費、人件費等コスト削減につながる。溶血処理により、観察しやすい。
短所:時間の経過により細胞の変性がおこりやすい(細胞質壊れやすい。裸核状になりやすい)。組織構築がわかりにくくなる。パパニコロウ染色で退色しやすい。
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線維腺腫
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乳頭腺管癌
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