症例 9   経緯

年齢: 45才  月経歴: 不明  採取器具: 不明
臨床経過: 頸部細胞診classV、 精査目的で当院受診


提供標本

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事前鏡検施設スライド

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判定: 

所見: class IIIa   軽度異型性

軽度のクロマチン増加、配列の乱れのある腺上皮を数箇所みる。N/C比も大きく核小体が目立つ細胞もあるが、核の飛び出しは見られず重積性も軽度で癌とは言えない。
扁平系では、細胞質が肥厚しN/C比が大きく核クロマチンが濃染している表層〜中層型の細胞を数箇所見る。対細胞のような所見、2核のものもあるが、核周が淡明であったり空胞もみられ、HPV感染も疑った。
また、細胞質に星雲状の顆粒が見られる腺細胞が1箇所あり、クラミジア感染も疑った。


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組織診断:CIS+glandular dysplasia+adenocarcinoma
切除された子宮は肉眼では病変を指摘できない状態であったため、型どうりに子宮頸部を14分割し検索した。 CISを2ブロックに、glandular dysplasiaを7ブロックに、adenocarcinomaを6ブロックに認めた。 いずれの部位のadenocarcinomaもAISに近い初期状態であった。本例は同一臓器内にCIS+glandular dysplasia+adenocarcinomaが存在する希少例であった。

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